甲状腺の病気にかかった方は、どういう症状から病気に気づき、病院を訪れるのでしょうか。病気の種類によって症状はそれぞれ異なりますが、一般的には次のような症状をきっかけに、受診する方が多いようです。
1.くびの前部のはれ
一番多い症状がくびのはれ、すなわち甲状腺腫です。鏡などを見て自分で甲状腺腫に気づくこともあれば、ほかの方に指摘されて病院を訪れる方もいます。
2.甲状腺の機能異常による症状
甲状腺の働きが異常をおこすと、下記のようなさまざまな症状が現れます。
こうした症状をきっかけに受診する方も少なくありません。症状の出方には個人差があり、症状がない場合や、逆に症状があっても甲状腺機能は正常である場合があります。
- 首がはれている
- 疲れやすくなった
- 月経が不順になった
■ 特に甲状腺ホルモンが過剰な場合に多い症状
- 安静にしているのに、心臓がドキドキする
- 手指が細かくふるえる
- 暑がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかく
- よく食べているのにやせてきた
- イライラしやすくなった、落ち着きがなくなった
■ 特に甲状腺ホルモンが不足している場合に多い症状
- 体が冷え、寒がりになった
- 肌が乾燥し、カサカサになった
- 朝起きた時に、顔や手がむくむ
- 食欲がないのに太ってきた
- 体が重く、だるく感じるようになった
- 昼間も眠く、居眠りをするようになった
- 脈がゆっくり静かになった
3.眼球突出
バセドウ病は目の症状が特徴的で、これをきっかけに受診する方もいます。
例)眼球突出、眼瞼後退など
4.健康診断などでの指摘
症状の自覚がなくても健康診断や人間ドックで甲状腺のはれを指摘され、血液検査や超音波検査で異常が発見されることもあります。